最近はLinkedInとWantedlyをよく比較されるケースが多いですね。「比較するならWantedlyとBizreachでしょ?」と思いの方!実際はWantedlyがLinkedInの方が比較対象としていいんですよ。
ということでそのあたりも含めて解説していきたいと思います。 みなさんこんにちは!株式会社ダイレクトソーシングの三島です。
最近では日本でもダイレクトソーシング(ダイレクトリクルーティング)を取り入れる企業が多く、採用コストを下げる施策としてLinkedIn(リンクトイン)やWantedly(ワォンテッドリー)そしてBizreach(ビスリーチ)の導入を検討されている方も多いのではないでしょうか?
そこで、まず皆様が悩むのは、自社にとってどのサービスを利用すれば実際に採用する事ができるのかという部分ですよね。 ということで今回の記事では、LinkedInとWantedlyの違いについてまとめてみました。LinkedInとWantedly そもそもLinkedIn(リンクトイン)ってなんだったっけ?という方のために簡単に紹介いたします。
1.1.LinkedInの概要
LinkedInは、Facebook や Twitterと並ぶ、大手ソーシャルメディアの 1 つです。ユーザ数は全世界で 5 億 6000 万人を超えており(日本でも200万人を越えています)、 事実上、ビジネス向けのソーシャルメディアの代表的存在です。2016年には米マイクロソフトが262億ドル(約3兆円)を投じて、LinkedInを買収したことでも話題となり、今後ユーザ数が加速していくことが期待されています。このLinkedInは単なるビジネスSNSだけの機能だけではなく、法人用のサービスも展開しています。(これを明確に記載していないこともあり、日本では認知が遅れている気もしますが、あくまでビジネスSNSなのであえて大々的にだしていないのかもしれませんね)
その代表例が、LinkedIn Recruiterライセンスというものです。 ということで、公式ページ(英語)のリンクを記載します
簡単に記載すると、強力な検索ツールで6億人から候補者をみつけだすことができて、どのような候補者(個別でも多数にも)にでもメールを送れ、候補者管理機能もついていますよ。なんてことが記載されてます。
LinkedIn Recruiterライセンスに特化した機能については、下記ブログで紹介しておりますので今回はあくまでWantedlyの違いについて触れていきます。
LinkedIn Recruiterライセンスのすべて【機能や活用ポイント、事例など】
つづけて、Wantedlyについても簡単に紹介しましょう。
1.2.Wantedlyの概要
Wantedlyは、ビジネスSNS「Wantedly」の登録者に対してスカウトを行えるサービスですが、特にFacebookの繋がりを利用して求人、採用ができるところが強みのビジネスSNSとなります。会員数は100万人以上。日本版LinkedInなんていわれていたこともありますが、リリースされているツールであったり利用方法の考え方からそれぞれが異なる立ち位置を形成しはじめています。最近でいうならばWantedly Peopleなんていう名刺管理アプリがありますね。2018年にはいって登録者数が200万人を超えたなんて発表がありました。
名刺管理アプリ「Wantedly People」のユーザー数が 200 万人を突破しました!
このようにWantedlyも日本市場においてはかなり大きなビジネスSNSとなり、LinkedIn同様スカウト機能をもっています。
1.3.LinkedInとWantedlyの共通点
今回なぜLinkedInとWantedlyの違いについてお話ししているのかというと、Bizreachにはない共通点があるからです。それは2つとも ビジネスSNS となります。Bizreachは転職サービスであり、登録されているユーザーはすべて転職活動をしていることが前提となります。それに対して、LinkedInとWantedlyはビジネスSNSであるため、転職活動を行っている人(以後、転職顕在層)もいれば転職活動はおこなっていいない人(以後、転職潜在層)も含まれます。
転職潜在層なんていうと、転職潜在層にはコンタクトしたくないな。。。なんて思われるかもしれませんが、ちょっと待ってください。確かに、転職潜在層は今時点で転職を考えていません。しかしながら、まったく転職を考えていないわけではありません。潜在層の多くはこのように答えます。
「いい話があれば」
つまり、ポジションなのか、プロジェクトなのか、給料なのか、はたまたチームなのかなにかは人によりけりですが、興味をもてば転職顕在層になるはずです。
そして何よりも、転職潜在層は転職サービス上には登録されていないということです。大量のオファーの中から1社を選ぶではなく、貴社1社との面談だけで転職を決めるという理想的な状況をつくりやすくなりますね。ということで、転職潜在層にコンタクトできるサービスという点で今回はLinkedInとWantedlyを比較していこうと思います。
2.1.ユーザーの違い
まずはどんな人が登録しているのかを比較していきましょう。
・ユーザー数の違い
2018年8月時点で各社公式に発表されている人数の違いは、LinkedInが200万人(日本の登録者数)とWantedlyが100万人超というようにLinkedInにが多く登録しています。特にLinkedInはグローバルでみると5 億 6000 万人となるため、タレントブールとしては大きな差がありますね。
LinkedInの機能としては「日本に移住可」というフィルタもあるためここに関しては圧倒的と言わざる得ないですね。
・ユーザー属性の違い
Wantedly はTPO画面でこのようなメッセージをだしています。
「若手優秀層へとリーチできる採用広報ツール」
そして、スカウト機能をみると職種カテゴリが「エンジニア」、「デザイナー」、「ディレクター」、「コーポレートスタッフ」、「セールス」、「マーケティング」等 なり、業種というカテゴリはありません。(キーワード機能を利用すれば絞ることは可能)このあたりから推測するにユーザーの属性がある程度絞られている媒体であることがわかります。参考までに公式資料もを確認すると特に「エンジニア」に強いことがわかりますね。
続けてLinkedIndですが、明確なメッセージはありませんが、10種類以上の媒体を利用したことがある者からの意見としてはシンプルに下記感想となります。
「バイリンガル人材が圧倒的なLinkedIn」
正直他を寄せ付けません。まぁグローバルSNSだからそりゃそうだろうとはなりますが。LinkedInの職種や業種は比較的広くひろがっている印象はあります。エンジニアだろうとセールスだろうとマーケティングそしてコンサルタントでもなんでもという印象ですね。
あえてWantedlyとLinkedInの違いを表現するなら。若手に強いWantedly、マネージャーに強いLinkedInというところでしょうか。
これは、各ユーザーのプロフィールの項目にも影響していますが、Wantedlyには「このさきやってみたいこと」という欄があります。
若手にとってはこれがありがたく書きやすい。しかしながら、LinkedInはある意味、実績ベースで記載する傾向があるため、経験をつめばつむほど書くことが増えるが若手にはちょっと書き辛いところもあります。
そして同じことを年収レンジという点で表現するならば、平均年収が多いのがWantedly、高年収層が多いのはLinkedInなんて区分けもできるかもしれません。
・転職への関心について
これはWantedlyとLinkedIn両方とも気になる機能です。なぜなら転職潜在層がおおいため、メールを送れる数が限られているのであればやはり返信がきやすい人、転職しやすい人に声をかけたいですよね。
ということで回答しては、転職意欲そして返信しやすい人をフィルタリングすることはできます。さらに、Wantedlyは最終ログインのフィルタもあるためより詳細に設定ができますね。
2.2.掲載内容の違い
つづけて、求人掲載の違いについてお話ししましょう。
一般的な情報はLinkedInだろうとWantedlyや他媒体と一緒ですので(例えば2つとも会社ページというサービス内の存在する企業ページはあります)、特徴的な事を紹介しましょう。
LinkedInは「AIが求人票を分析をしてくれる」
どうゆう事かというと、完全に機能を利用するには英語で記載する必要はありますが(日本語の場合は部分的な影響のみにとどまります)作成したJDを自動的に分析し、マッチする候補者をリストアップしてくれます。
つまり、スカウト候補者を探すことなくAIが探してくれる便利な機能となります。もしも、その自動的にリストアップしたリストが見当違いな候補者ばかり表示するのであれば、おそらく、適切な文言が求人票をの中に記載されていない可能性があります。これは、当然候補者が求人票をみても同じ思いをする可能性がありますのですぐ修正する必要があるでしょう。
というように、LinkedInは求人票をバックアップしてくれる機能があります。
Wantedlyに関しても、非常に特徴的があります。Wantedlyは「給料・待遇の掲載はNG!ビジョンで惹き付け、ファンを増やす」ビジネスSNSであるから、遊びにいくというところから始まり、企業に共感してもらい応募してもらう。これを実現化するために、求人に給料の掲載をさせません。
転職潜在層からしっかり囲いましょうという強い意志を感じますね。そして、いろいろな企業から質問されるはずですが
貫く姿は素晴らしいですね。私自身よくWantedlyをみてその会社の文化や思想を知ろうとします。きちんと記載されている企業は本当にわかりやすいので。
2.3.ユーザーからの反応の違い
LinkedInとWantedlyはともに、転職顕在層および転職潜在層にコンタクトをとりますので大枠で同じような反応をします。つまり、転職顕在層に関しては転職に関する話が進み、転職潜在層に関してはまずはカジュアル面談についての話が進みます。ユーザーからの反応の違いは、LinkedInとWantedlyとそれ以外のサービスで違いがあります。
細かく見ていくと、LinkedInはあくまでビジネスSNSとしてユーザーは登録しているため「まさかLinkedIn上で直接企業から連絡がくるなんておもって思いませんでした」なんて反応させれる事がよくあります。
Wantedlyに関しては、共感で人や企業とつながることをコンセプトとしているため非常にカジュアルな返信が多くなります。よくも悪くも、非常にカジュアルな返信や面談となることが多くなります。
2.4.採用単価の違い
LinkedInとWantedlyはともに、成果報酬というものはありません。これが他のサービスとは異なる重要なことです。しかしながら、2つとも全くのコストがかからないサービスなんてことはありません。
採用単価の違いは簡単に比較することは難しいのですが、単純なメール1通当たりの単価としてくらべるとなればLinkedInの方か比較的に安価になります(具体的な比較は、LinkedInの方が公式価格をだしていませんので比較は控えさせてただきます)。合わせて、メール単価=採用単価ではないので、誤解されないようにしてください。
どちらの媒体でも、1ヶ月に3人採用できる時もあれば、3ヶ月に1人の採用なんてときもありますので。
2.5.その他の違い
・LinkedInのメールの考え方について
LinkedInのメッセージをおくれる月間通数は150クレジットとなります。
月間150通ではなく、月間150クレジット追加されるということです。
メールを1通送ると1クレジット消費します。
そしてここからが重要で、そのメールが返ってくると1クレジット追加されます。
つまり、150通送って1通も返ってこなければクレジットが0となり、その月にメールを送ることができなくなります。
では、150通おくって100通の返信があった場合、100クレジット追加されます。そこで追加で100人にメールを送ることができます。さらに言うならばメールが返り続けるのであればずっとメールを送ることができます。
合わせてクレジットは、毎月150クレジット追加され最大1リクルーターライセンスあたり600クレジットまでスタックすることができます。まったく使用しなかったとしても3ヵ月間ほどキャリーオーバーすることができるので、たまたま忙しくメールが送れなかったとしても一応安心ですね。
3.LinkedInとWantedly、両方の特徴を活用しよう!
ということで、ビジネスSNSという転職サービスではないLinkedInとWantedlyを比較させていただきました。
マネージャー以上採用ならLinkedIn、若手採用ならWantedly
バイリンガル採用ならLinkedIn、ポテンシャル(やっていきたいこと)採用ならWantedly
なんてイメージをもつといいかもしれません。
結局のところ、2つの媒体はタレントプールが異なるため同時に利用されるケースが多いので、もしもリソースに余裕があるのであれば是非とも同時に運用することで採用を加速してください。